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【年齢別】子供のフォニックス学習方法 幼児でも習得できる?

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グローバル化や2020年に文部科学省が発表した英語教育改革に伴い、早いうちから子どもの英語学習をスタートさせたいと思っている親御さんは増えているのではないでしょうか。子どもに英語を習わせる際に、綺麗な発音を習得させることは今後の英語学習にとって非常に重要です。今注目を集めつつある英語の発音の習得法として、フォニックスが挙げられます。フォニックスの役割やしくみ、教え方をしっかりと理解していれば、親御さんによる指導で、自宅でフォニックスを習得させることも可能です。今回は、正しい、かつ綺麗な英語の発音を身につけられるフォニックスの学習方法について、年齢別に分けてご紹介していきます。

そもそもフォニックスとは?

フォニックスとは、英語の読み書きのルールのことです。フォニックスをマスターすることで、英単語を正しく発音できたり、聞いた英語を文字に書き起こすことができるようになります。更には聞いた英単語の意味を調べることで単語力が付くので、英語を読むことができるようになります。つまり、フォニックスは、英語の4技能(リスニング、リーディング、ライティング、スピーキング)全てに応用が効く学習方法であり、子どもの英語学習にとって、効率よく英語力を伸ばす近道だと言えるでしょう。

アルファベット読みとフォニックス読みの違い

フォニックス読みと対照になるのが、「アルファベット読み」です。英語を初めて勉強する子どもが最初に出会うのは、このアルファベット読みです。アルファベット読みとは、A, B, C を「エー、ビー、シー」と読むことを言います。それに対し、フォニックス読みとは、A, B, C を「ア、ブ、ク」と読みます。アルファベット読みとフォニックス読みは、両方とも日本語のひらがなとカタカナの読み方と書き方と同じような立ち位置なのですが、英単語を正しく発音するために必要なのは、フォニックス読みです。なぜなら、例えば、bag という英単語を発音したいときに、アルファベット読みで「ビーエージー」とは発音しません。フォニックスを知っていると、初見でも、 b=ブ、a=ア、g=グとアルファベットと読み方を対応させ、「バッグ」と正しい発音をすることが可能になります。

フォニックス読みを学べば70%の英単語を発音できる?

フォニックスを学び、26の全てのアルファベットが持つ音を学べば、約70%の英単語を初見でも正しく発音することができると言われています。新しい言語を学び始めた子どもにとって、日本語とかけ離れた発音の仕方をする英語を正しく発音しなければならないのは、苦手意識に繋がりがちです。しかし、フォニックスのルールを知っていれば、ある程度の英単語はそのルールに当てはまるため、子どもにとって英語に対する壁が低く感じられるのではないでしょうか。

フォニックスについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事をおすすめします。

年齢別!子供におすすめのフォニックス学習方法

フォニックスを学んでいく際には、子どもの年齢にあった適切な方法でその学習を進めていくことが大切です。以下では、就学前の子どもを3つの年齢のグループに分け、どのような方法でフォニックスを学んでいけば良いのか解説していきます。

0-1歳のフォニックス学習方法

0歳から1歳の子どもは、聴覚の「ゴールデンエージ」と呼ばれるほど、優れた聴覚を持っています。様々な音を聞き分けながら聴覚は発達していくため、この時期の訓練次第で大人になってからでは聞き分けられない英語の音を難なく聞き取れるようになります。アルファベットを書くことはまだ難しいですが、この時期に耳を慣らしておくことがとても重要です。一番効果的なフォニックスの学習方法は、フォニックスに関するYoutubeの動画 や DVD、フォニックスに特化した教材についているCDをたくさん聞かせてあげる方法です。

例えば、このような動画がおすすめです。

Youtubeでは数多くのフォニックスに関する動画を見ることができます。「フォニックス 赤ちゃん」、「Phonics for babies」と検索すると赤ちゃん向けの動画を見つけることが可能です。この時期は、動画や音声を流しておくだけで構いません。子どもは優れた聴覚で英語の音に慣れていくでしょう。

2-3歳のフォニックス学習方法

子どもが2歳、3歳になると、外国語と母国語の区別が付いてくる時期です。また、好き嫌いを表現し始めるようになってくるため、英語をいかに楽しんで学ばせるかが重要になってきます。フォニックスを導入する際には、歌やダンスを大いに活用し、子どもが自然に口ずさむようになることを目標に取り組んでみてください。この時期の子どもがフォニックスを学習するためにおすすめの教材、動画を紹介します。

くもんのはじめてのえいごうたえほん

この教材は、公文から出版されており、幼児期から子どもにフォニックスを学習させたい親御さんに非常に人気で、評価の高い絵本になっています。馴染みのある曲が30曲収録されているCDが絵本と一緒に付いてきます。それに加え、絵本には歌に対応したイラストと歌詞が載っています。歌詞には英語があまり得意ではない親御さん向けにカタカナでフリガナが付けられてあるため、親御さんも子どもと一緒に歌って踊ることができます。親御さんが一緒に学習に取り組むことによって子どものモチベーションも上がります。

次に紹介するのは、歌って踊りながらフォニックスを学習できるYoutubeの動画です。

この動画は、26のフォニックスを歌って踊りながら楽しく学べる動画です。リズムや歌もとても覚えやすく、子どもの耳に残りやすいものになっています。2、3歳のうちは、上記のような教材、コンテンツを用いて楽しんでフォニックスに触れ、子どもの興味を誘うようにすることが大切です。

4-6歳のフォニックス学習方法

子どもが4歳になると、個人差はありますが、フォニックスに並行して少しずつアルファベットの学習も進めることができるようになります。子どもがフォニックスを身につけるまで約1〜2年かかるといわれています。それゆえ、忙しくなる小学校入学前のこの数年間が、フォニックスを定着させる最適な期間だといわれています。0歳からの積み重ねがあると、その分定着するスピードがより速くなるため、上記で解説したように、フォニックスの学習を始めるのは早いに越したことはありません。

まずは、アルファベットとそれに対応するフォニックスを覚えていく発音練習をしていきましょう。用意するのはアルファベットの一覧表です。フォニックス読みを覚えていく際に、カタカナで書いてあげても良いですが、無料のYoutubeの音源を聞かせてあげる方が、綺麗な発音を身に着けることができるため、おすすめです。

この動画は、テンポもとてもゆっくりで、子どもが後に続いて発音練習をしやすい構造になっているのが特徴です。この動画の他にも、Youtubeにはフォニックスに関する動画がたくさんありますので、子どもが好きなリズムや動物が出てくる動画を探し、楽しく学習を進めていくと良いでしょう。

また、ある程度各アルファベットのフォニックスの発音に慣れてきたら、アプリを用いてゲーム感覚で学習を進めていくと、より定着を図ることが可能です。以下、フォニックスの学習のためのアプリをまとめたので参考にしてみてください。

サメのかぞくABCフォニックス

子どものために楽しく学習できるよう工夫されたコンテンツを提供しているアプリです。フォニックスを学べる童謡や、ミニゲームを通じてインタラクティブにフォニックスを学習することができ、日本だけでなくヨーロッパ諸国でも人気のあるアプリです。

フォニックスファンデーション - ABCサウンド

このアプリは、ゲームを通じてアルファベットとフォニックスを学ぶことのできるアプリです。シンプルな構造で使いやすく、反復学習ができることが特徴です。

ABC Alphabet Phonics - Preschool Game for Kids

このアプリは、視覚、聴覚、触覚に訴えるゲームが導入されており、親子で楽しみながらフォニックスを学ぶことができるアプリです。子どもの好きなものの写真を撮り、それをゲームに組み込むことができるという画期的なアプリとなっています。

フォニックスは早く始めた方がいい!

フォニックスは早く始めるに越したことはありません。なぜなら、フォニックスは聴覚を多用するからです。子どもの聴覚は幼児期には既に発達過程を完成してしまい、早く始めないと正しい英語の音を聞き取ることが難しくなってしまう傾向があります。子どもがフォニックスを学習する第一歩として、各アルファベットのフォニックス読みの音声を聞き、それを繰り返して発音することが挙げられます。まずはその音を正確に聞き取り、それを発音できなければなりません。そのためには聴覚を大いに活用する必要があります。

幼児期とフォニックス

慶応義塾大学、フランス高等師範学校、理化学研究所の共同研究の結果、子どもは生後6~9か月くらいまでには様々な言語を聞き分けることができるが、1歳になると母国語に特化して聴覚が発達していくため、他の言語を聞き分ける能力を失っていくことが明らかにされました。つまり、26のアルファベットのフォニックス読みを正しく聞き分けられるようになるためには、幼児期、なるべく早いうちにフォニックスの学習を開始することが重要になってきます。しかし、1歳を過ぎてしまったからフォニックスの習得は不可能だというわけではありません。子どもは成人よりも優れた聴覚を持っており、聴覚が完成すると言われている5、6歳までには様々な音を聞き分けることが可能です。そのため、5、6歳の就学前にフォニックスを学習することが理想とされています。

年齢と第二言語習得との関係

また、年齢と第二言語の習得は大きく関係しています。下記のグラフは、ワシントン大学の研究チームが幼児期の言語習得と脳の機能の関係を明らかにしたもので、横軸が年齢、縦軸が第二言語習得能力を示しています。グラフから見て取れるように、聴覚の発達と同様、年齢が高くなるにつれて第二言語の習得能力は下がっていきます。7歳までをピークに、第二言語習得能力は下がっていく一方であることが分かります。すなわち、就学前にフォニックスの学習を始めることは、英語の4技能を習得するのにとても効果的です。また、聴覚も発達過程にあり、耳からの情報を柔軟に吸収できるため、就学前の子どもは効率よく英語の能力を上げられることが期待できます。

就学前にフォニックスを習得するのがおすすめ!

小学生になると、他の習い事を始めたり、宿題に取り組んだり、とても忙しくなってしまい、英語に費やす時間が減ってしまいがちです。それに加え、小学三年生になると、ローマ字を勉強することになり、正しい英語の発音、つまりフォニックスをマスターすることが難しくなってしまいます。それをふまえ、就学前にフォニックスを学習することが大切なのです。

まとめ

この記事では、子供のフォニックス学習方法について解説しました。より早い段階でフォニックスの学習を始めることが子どもの英語4技能の習得に繋がります。この記事で紹介されている方法を参考にして、子どもと一緒に楽しみながらフォニックスの学習に取り組んでみてください。

0歳でも参加できる英会話教室

この記事ではフォニックスの基礎知識を解説しました。フォニックスを学ぶことで、英語能力を伸ばすための基礎を作ることができます。早い段階でフォニックスをマスターすればこれからの英語学習がより効率的に進みます。フォニックスの重要性が徐々に知られていますが、今後はより一層フォニックスの重要性は上がっていくと予想されます。

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