フォニックスとは?フォニックスの基礎を徹底解説!
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2020年に文部科学省が発表した英語教育改革に伴い、子どもの英語を聞く・話す力に重点が置かれました。また、小学生から英語の能力が学力評価の対象に加わりました。それと同時に、より使える英語力が求められるようになってきました。
近年では、それを達成するために重要となってくるのは、フォニックスだと言われています。英語を子どもに習わせたいという方は、すでにフォニックスという単語を耳にしたことがあると思います。
そこで今回は、フォニックスの基礎について徹底解説していきます。
フォニックスとは?
フォニックスとは、一言で言うと英語の読み書きのルールのことです。英単語を正しく発音するために導入されている学習方法のひとつとして、英語圏では一般的です。
フォニックスを習得することによって、英語を正しく発音し、かつ英単語のスペルを聞いただけで書くことができるようになります。日本語にはひらがな、かたかなに読み書きのルールが存在するのと同様、英語は26のアルファベットでそれを表現します。
フォニックス読みとアルファベット読み
アルファベットには、アルファベット読みとフォニックス読みが存在します。アルファベット読みはABCを「エービーシー」と発音するのに比べ、フォニックス読みはそれを「ア、ブ、ク」と発音します。英単語を発音するときには「エービーシー」のアルファベット読みでは読み方を推測することは難しいですが、フォニックス読みを覚えていれば数多くの英単語を正しく発音することができるようになります。例えば、but という単語は、アルファベット読みでは「ビー、ユー、ティー」ですが、正しい発音「バット」とはほど遠いことが明らかです。すなわち、フォニックスに精通していれば、単語を見ただけで「バァット」と推測できるのです。
日本でのフォニックス
もともと英語圏でネイティブの子たちに教えられている英語のルールのため、英語に触れる機会の少ない日本でも導入するかどうかには賛否両論がありました。しかし最近では日本でも、日本人向けのフォニックス関連の本や動画、DVDは年々増加している傾向にあります。また、フォニックスをメインに指導する英会話スクールも増えてきています。今後もフォニックスの重要性はさらに上がっていくと考えられます。
フォニックスの種類
フォニックスには、アナリティック・フォニックスとシンセティック・フォニックスの2種類があります。英語学習者の年齢や適性によってどちらが向いているのか、また、好みによってどちらかを選択します。2つの特徴についてまとめていきます。
英語の音に慣れる
日本語と英語とは周波数が大きく異なります。日本語の周波数は150〜2,000ヘルツといわれてます。一方、英語の周波数は2,000〜12,000ヘルツといわれています。この日本語と英語の周波数の違いこそが、日本人が英語を聞き取りにくい原因なのです。そして、周波数になれるのは大人になる程難しいと言われています。だからこそ頭が柔らかい赤ちゃんの時に、この音(= 周波数)に慣れておくことは、今後の英語学習にとても有利なのです。もう少し大きくなって、本格的に英語学習を始めるようになった際に、英語の周波数に慣れている場合とそうじゃない場合は、学習スピードに大きな差が生まれるでしょう。
アナリティック・フォニックス
アナリティック・フォニックスは、アメリカで導入されている、英単語をある程度知っている子どもがフォニックスを学ぶ方法の一つです。同じアルファベットが使われている単語を挙げ、それらの単語から、共通するアルファベットの読み方を「分析」して学ぶという方法です。そのため、そもそも同じアルファベットで始まる、または終わる英単語を複数知っていることが前提です。
例えば、a で始まる英単語を3つ挙げて a の発音の仕方を学んでいくとしましょう。英語を初めて学ぶ子どもにとっては、apple を挙げることはすごいことです。しかし、アナリティック・フォニックスの方法でフォニックスを学ぶのであれば、最低でもあと2つの英単語を挙げる必要があります。一例として、ant や art が挙げられます。その3つの英単語から分析し、a は「ア」という読み方である、ということを学習します。
アナリティック・フォニックスのメリットとデメリット
メリットとしては、単語からフォニックス読みを学習していくため、単語力をつけることができます。しかし、デメリットは、その裏腹に、単語の意味を覚えることに集中してしまい、肝心な分析が疎かになってしまうことが指摘されています。また、分析を行う際に規則性に気づける子どももいれば、なかなか気づきにくいという子どももいます。気づきにくいという子どもにとっては、zまで辿り着くまでに膨大な時間を要してしまうこともデメリットとして挙げられます。
シンセティック・フォニックス
シンセティック・フォニックスは、主にイギリスで導入されており、英語学習初心者向けのフォニックスを学ぶ方法だと言われています。アナリティック・フォニックスとは異なり、英単語からフォニックスを学ぶのではなく、よく使われるアルファベットから順に読み方を学習していきます。そのため、最初は最もよく使われるsの音からスタートし、aの音、tの音と、一つずつ学んでいきます。ひらがな、カタカナの読み方を一つずつ学んできた日本人にとって、比較的馴染みやすい方法であることが特徴です。
1970年代に移民の数が増え、英語を母国語として学んできていない子供たちに英語を教えていくことが課題となったイギリスで、シンセティック・フォニックスが導入されました。なので非英語圏である日本でも、効率よく英語の正しい発音を身に着けられるシンセティック・フォニックスは、 アナリティック・フォニックスに比べて近年注目を集めてきています。
シンセティック・フォニックスのメリットとデメリット
メリットとしては、よく使われるアルファベットの発音から学んでいくため、効率良く読める英単語の数を増やすことが挙げられます。また、英単語を知らなくてもフォニックス読みを学習できることから、アナリティック・フォニックスに比べ、幼いころからフォニックスの学習をスタートさせることができます。デメリットは、英単語の意味を知らずに発音だけできる、という状態に陥る可能性が高いということが挙げられます。それに加え、tas など、英単語として存在していない物も発音できてしまいます。発音することができたら、その英単語の意味も一緒に覚えていくことを習慣化することがとても大切です。
日本ではシンセティック・フォニックスが人気?
1970年代に移民の数が増え、英語を母国語として学んできていない子供たちに英語を教えていくことが課題となったイギリスで、シンセティック・フォニックスが導入されました。非英語圏である日本では、効率よく英語の正しい発音を身に着けられるのはシンセティック・フォニックスとされています。なので アナリティック・フォニックスと比べて、シンセティック・フォニックスの方が日本では人気の傾向があるようです。
フォニックスを学ぶことでどんな効果があるのか
フォニックスを学ぶことで期待できる効果はたくさんあります。このセクションではその一例をご紹介します。
- 英単語を正しく発音できるようになる
- 聞いただけで英単語のスペルを推測できるようになる
- 英語の4技能の向上に繋がる
英単語を正しく発音できるようになる
フォニックスのルールを理解していれば、全単語の7割の英単語をカバーできると言われています。なのでフォニックスのルールを理解していれば、初めて見る単語でも、正しく発音できる可能性がぐんと上がるのです。日本で生活していると、アルファベット読みやローマ字読みに慣れてしまいがちですが、子どもにとってフォニックスを学ぶことは英語の正しい発音をマスターする近道だと言えます。
聞いただけで英単語のスペルを推測できるようになる
フォニックスを学習する際には、アルファベットとその読み方の規則を一緒に覚えていくため、聞いた音をそのままアルファベットに書き起こせるようになります。なかなか英単語のスペルを覚えるのが苦手だという子どもも、フォニックスをマスターすることによってその苦手も克服することができるかもしれません。例えば、bagの発音を聞いた際に、フォニックスを学習して入れば、聞いた音「ブ、ア、グ」からアルファベットを連想し、「ブ」と発音するのは「b」「ア」は「a」、「グ」は「g」と書き起こすことができます。
英語の4技能の向上に繋がる
フォニックスを習得する際に、聞いたり見たり声に出したりというような、五感を使った方法で学んでいきます。なのでフォニックスを学べば話すこと、見ること、聞くこと、書くことの全ての英語能力が上達します。また、フォニックスのおかげで英語の読み書き、さらには正しい発音を身に着けることができれば、英語を学ぶ子どもにとって大きなモチベーションに繋がります。
まとめ
英語の音に慣れることは、英語学習速度に大きく貢献します。0歳から英語に触れて、英語耳を手に入れることができれば、今後の英語学習を一気に加速させることができます。まずは今回ご紹介した、自宅で簡単にできる方法を試してみてください。
0歳でも参加できる英会話教室
この記事ではフォニックスの基礎知識を解説しました。フォニックスを学ぶことで、英語能力を伸ばすための基礎を作ることができます。早い段階でフォニックスをマスターすればこれからの英語学習がより効率的に進みます。フォニックスの重要性が徐々に知られていますが、今後はより一層フォニックスの重要性は上がっていくと予想されます。
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